2023/12/19 07:19



好きなアルバム・ジャケットが幾つかありますが、


65年にリリースされた Dylan の "Bringing It All Back Home" もそのうちの一つ


「奪われたものを全て取り戻す。」


今の僕たちみんなに必要なメッセージのようにも思われ、


また、これからのコンティニュームの大きなテーマにもなりそうだと感じ、


僕の51回目の誕生日にあたり、パートナーにリクエストして、贈ってもらったレコードです。





10年間を過ごした、此処テアトロは、


僕のくだらない思想と哲学とで、もう飽和状態だ


新しい「何か」が入り込む余地が残されていないなと


ここから先、生き残るためには「智慧」が必要だと強く感じる。


「智慧」とは仏教語だけど、


相対世界に向き合う働きの智と、悟りを導く精神作用の慧


内と外


バランスの良い感覚を手に入れるには、新しく何もない場所へ移るべきだなって






そんな僕の感情に織り重なるかのように


自然な成り行きで引越すべきタイミングがやって来る。





僕は運命論者だ





運命とは?


それが分かるのは、最期のときなのだから、


それまでは、自由に進みたい方へ進みたい方へと


選択を繰り返して、最後に辿り着いた場所


それなんじゃないかな


詰まり、運命は変えていくことができるということになるね!





岡本に暮らさなければ、コンティニュームは終わってしまうだろう


そう思った。


そして終わらなかった。


だから


感謝を込めて、去っていくのだ。





次は塩屋です。


小さいながらも、自分の仕事に真摯に向き合う人たちが少なからずいる町


そんな歴史/伝統のある町


ここならコンティニュームも自然と馴染んでいけそうだ。


という訳で





自家製の麹を生活の中に取り入れる


それを人に伝えていく


そんなパートナーの活動


僕は作りたいTシャツを作り続ける。


発酵とオーガニック、そして手仕事


いい感じだ。


ジャンルは違えど同じフィールド


LAID BACK な感じでやっていきたい


やっていけそうだ。





築50年程のレトロな小さいマンション


岡本で暮らしたマンションもそんな雰囲気だった。


好きなんだな、やっぱり古いものが


古き良きもの


その中でなら、いいものが作れそうな気がするのだ。





新しく暮らしていく場所と嘗て暮らした場所


どちらとも良い関係であり続けたい。


10年を暮らした岡本


これからも良い関係でいたい。


そんな心持ちでいます。


好きな街であることには変わりはないよ







大好きな曲


"LOVE MINUS ZERO OVER NO LIMIT"


ディランが歌ったこの数式の解とは?






PVを何度も止めて、耳コピならぬ目コピした "Subterranean Homesick Blues"





共に "Bringing It All Back Home" に収録




Written by Bob Dylan

Johnny’s in the basement, mixing up the medicine
I’m on the pavement, thinking about the government
The man in the trench coat, badge out, laid off
Says he’s got a bad cough, wants to get it paid off

ジョニーは地下室で、クスリを混ぜている
俺は歩道で、政府の動きを考えている
トレンチコートの男が、バッジを外し、仕事を休む
奴が言うには咳がひどくて、さっさと給料をよこせだと

 

lay off 一時解雇する、休養する、区分する
pay off 清算する、給与を渡して解雇する、仕返しする

 

Look out kid, it’s somethin’ you did
God knows when, but you’re doin’ it again
You better duck down the alleyway, looking for a new friend
The man in the coon-skin cap, by the big pen
Wants eleven dollar bills, you only got ten

気をつけな若いの、お前のした事だ
いつかはわからないが、お前はまたやっちまう
路地に身を隠し、新しい友達を探した方がいいぜ
アライグマの毛皮の帽子の男が、デカい檻のそばで
11ドルよこせというけれど、お前が持ってるのは10ドルだけ

 

duck down しゃがむ、身をかがめる
alleyway 路地
pen ペン、執筆する、檻、刑務所

 

Maggie comes fleet foot, face full of black soot
Talkin’ that the heat put, plants in the bed but
The phone’s tapped anyway
Maggie says that many say
They must bust in early May, orders from the D.A.

マギーが急いでやって来る、顔はすすで真っ黒
サツがベッドに罠を仕掛けた」と話しているが
どのみち電話は盗聴されてる
マギーが言うには、多くの奴らが
5月の初めに、検事の命令でパクられちまうって噂してるんだと

 

fleet foot (=fleet-footed) 足の速い
heat 熱、興奮、(スラングで)圧力・警察・銃
plant 植物、工場、(スラングで)おとり、警察の回し者
bed ベッド、寝床、(スラングで)性交する

bust 胸、爆発する、殴る、逮捕する
D.A. (=district attorney) 州検察官、地方検事

 

Look out kid, don’t matter what you did
Walk on your tiptoes, don’t try “No-Doz"
Better stay away from those, that carry around a fire hose
Keep a clean nose, watch the plain clothes
You don’t need a weatherman to know which way the wind blows

気をつけな若いの、やっちまった事はどうでもいい
静かに歩け、クスリに頼るな
消火ホースを持ち歩く奴らには、近づかない方がいい
厄介ごとには関わらず、私服警官に気を付けろ
風向きを知るのに、天気予報士は要らない

 

walk on tiptoe 抜き足差し足で歩く、つま先で歩く
No-Doz カフェインが含まれた眠気覚ましの錠剤(ただしここでは別のクスリの隠語かもしれません)
keep one’s clean nose ごたごたに巻き込まれないようにする
plain clothes 平服、(警官の)私服
weather man ウェザーマン。天気予報士
ちなみに「You don’t need a weatherman to know which way the wind blows」のフレーズに感化された”ウエザーマン”という名の極左テロ組織がアメリカに生まれたそうです(1975年に消滅したらしいです)。

 

Get sick, get well, hang around a ink well
Ring bell
, hard to tell, if anything is goin’ to sell
Try hard, get barred, get back, write braille
Get jailed, jump bail, join the army, if you fail

病気になって、回復して、インク瓶の周りをうろついて
ピンと来ても、言いにくいんだ、売れそうなヤツでも
必死で努力し、閉め出され、戻ってきて、読めないような字を書いて
ムショに入れられ、保釈中に失踪、しくじったんなら、軍隊に入りな

 

ink well インク入れ
ring a bel ベルを鳴らす、ピンとくる、思い出させる
braille 点字(暗号や読めない文字を指す場合もあるようです)
jail 刑務所、投獄する
hang bail 保釈中に失踪する

 

Look out kid, you’re gonna get hit
But users, cheaters, six-time losers
Hang around the theaters
Girl by the whirlpool, lookin’ 
for a new fool
Don’t follow leaders, watch the parkin’ meters

気をつけな若いの、痛い目見るぜ
だけどヤク中どもや、ペテン師ども、後が無い犯罪者どもが
劇場の周りにたむろし
騒ぎの近くの少女は、新しいカモを探してる
指導者に従うな、パーキングメーター(搾取)から目を離すな

 

six-time loser 直訳すると「6回敗者」ですが、two-time loserを「再犯者」(またはバツ2)、three-time loserを「常習犯」、four-time loserは「後が無いすてばちの犯人」を指すらしく、six-timeという事は相当ヤバイ犯罪者という事になります。
whirlpool 捨てる、渦巻き、騒ぎ

 

Ah get born, keep warm
Short pants, romance, learn to dance
Get dressed, get blessed,
Try to be a success
Please her, please him, buy gifts
Don’t steal, don’t lift
Twenty years of schoolin’ and they put you on the day shift

この世に生を受け、温かく包まれ
ショートパンツ、ロマンス、ダンスを覚えて
いい身なりをして、祝福を受け
成功しようと努力して
彼女を喜ばせ、彼を喜ばせ、プレゼントを買う
盗みをせず、万引きもせず
20年間学校教育を受け、日勤の仕事を与えられる

 

schooling 学校教育

 

Look out kid, they keep it all hid
Better jump down a manhole, light yourself a candle
Don’t wear sandals, try to avoid the scandals
Don’t want to be a bum, you better chew gum
The pump don’t work 'cause the vandals took the handles

気をつけな若いの、奴らが全部隠してる
マンホール(地下)に飛び込みな、ロウソクは自分で点けな
サンダルは履かずに、スキャンダルを避けろ
乞食になりたくなけりゃ、ガムを噛みな
ポンプは使えないぜ、無法者どもがハンドルをとっちまったのだから

 

bum 浮浪者、役立たず
vandals 破壊者、(公共物などを)汚損する人、野蛮人